目次
主な特長
使用前の準備
GIMICをMIDIキーボードや他のMIDI音源と接続する
基本操作
演奏する
音色を作る
アルペジエーター
スタンダードMIDIファイルを再生する
MIDIインプリメンテーション
ファイルフォーマット
トラブルシューティング
変更履歴
全てのMIDIチャンネルに関する設定項目について説明します。設定画面に入るには、[EDITOR]>[Global]以下の項目を選びます。本体に装着されているモジュール種別に応じて、利用可能な項目が表示されます。変更した設定値は、SDカードまたはマザーボードの内蔵メモリに記録され、起動時にロードされます。
Global Tuning
全体の中心周波数を、430〜445Hzの間で1Hz刻みで設定します。
Global Transpose
全体のピッチを半音単位で調整します。
Internal Tempo
アルペジエーターやソフトウェアLFOの動作BPMを設定します。外部同期を使用しない場合や、外部MIDIクロックの入力が無い場合に、ここで設定された値が使用されます。
Arp/LFO Tempo Source
ソフトウェアLFOとアルペジエーターをテンポ同期させる際の同期信号のソースを設定します。
リリースの長い音色の発音時に、キーオフとキーオンが短時間に連続する事によって、音色によってはクリック音が発生したり、アタックの挙動が意図通りにならない場合があります。そうした場合に、この機能を使用すると解消できる場合があります。キーオンのタイミングに一定の遅延を与える事で、キーオフとの間に時間を空けます。それによって、クリックノイズを解消できる場合があります。
Wait while FastRelease
設定値が0の場合、外部入力されたMIDIイベントは即座に処理されますが、1ms以上の場合、設定した時間分だけノートオフ以外のMIDIイベントを遅延させます。OPM,OPN系,OPLなどのFM系音源音色のKOnRTrg(KeyOn FastRelease Trigger)設定が有効に機能するためには、5ms以上が適正です。SPCモジュールを使用する場合は、8msが適正です。別のポートへスルー出力されるMIDIイベントには適用されません。
ピアノについて考えてみましょう。隣合う鍵盤は全て半音階に並べられ、右の鍵盤は左の鍵盤よりも必ず高い音を鳴らします。およそほとんどの鍵盤楽器は皆この規則に従っています。そのおかげで、私たちは全く別の楽器を使って作曲された楽曲でも、楽譜があれば同じように演奏する事ができます。しかし、時にその便利な規則が、想像力を制限しているように思える事もあるかもしれません。そんな時に、これらの機能は試す価値のあるものです。
XOR Pitch Control/XOR Vol Control
内部で計算された音量値やピッチの値を、音源に書き込まれる直前に、上位7ビットに入力値とのXOR演算を行います。入力には以下のソースが使用できます。
初期値では無効化されていますので、この機能を使用するにはいずれかの入力ソースを設定します。これによって、音量やピッチはランダム的に変化しますが、同じ入力値であれば同一の演算結果となるため、再現性のある演奏となります。
MIDI-INコネクタ、あるいは、USBMIDI-INに入力されたMIDIデータの行き先を設定します。尚、入力MIDI信号においては、ポート番号は無視されます。
Patch/Ens storage
現在の動作モードにおけるデータ保存場所の表示します。動作モードは起動時のSDカードの挿抜状態によって自動的に決まります。ここで設定値の変更は出来ません。
onにすると、外部入力のバンクセレクトが無視され、MIDIch10以外では、音色がPatch Bank0に固定されます。加えて、MIDIch10では、Patch Bank1をドラムマップとして使用します。ドラム音色はノート番号=Bank1のプログラム番号に対応します。OPL3のプリセット音色で、GM対応MIDIデータを再生する場合などに便利です。
複合音色のレイヤー毎のバランスをコントロールするためのCC番号を設定します。デフォルトでは、横軸=CC#2、縦軸=CC#4に設定されています。kaoss padなどの2軸MIDIコントローラーでの操作を推奨します。
アルペジオのon/offのコントロールに使用するコントロールチェンジ番号を設定します。デフォルトでは、CC#16に設定されています。
ユーザーチューニングを定義するには、「User Tuning」を開きます。「Channel Params」で、「Micro Tuning」を 「User」に設定した場合、ここで設定したチューニングが適用されます。
SDカード内の音律ファイルを選択します。音律ファイルはscl形式に対応しています。
音律の開始音程のオクターブを変更します。デフォルトではノートナンバー:60が開始音程です。
音律の開始音程の音名を変更します。
OPM音源固有の設定について説明します。OPM系モジュールが装着されている場合は、[EDITOR]>[Global]以下に「OPM」のページが表示されます。
クロックレートはピッチやエンベロープ、LFOの基準となりますが、ピッチに関しては設定値に応じて自動調整されますので、設定値によって発音されるピッチが変わることはありません。エンベロープの速度やLFOの速度はクロック周波数に依存しますので、別のクロック設定で作成した音色は鳴り方が変わってしまします。
Clock Rate
音源ハードウェアをの動作クロック周波数を以下の値から選択します。
MIDI経由で操作するには
OPMタイプのパッチが選択されているMIDIchにて以下のデータを転送します。
OPM音源には1系統のハードウェアLFOが内蔵されています。複数の発音にLFOを適用する場合は1つの波形を全ての発音で使い回す事になりますが、ピッチあるいは音量の感度は個別に設定できます。音量LFOは任意のオペレーターのみに適用させる事ができますが、適用したいオペレーターの「AMON」がOnになっている必要があります。
HLFO Waveform(Hardware LFO Waveform)
LFOの波形形状を、次の4種類から選択します。
HLFO Freq(Hardware LFO Frequency)
LFOの周波数を指定します。
HLFO PMD(Hardware LFO Pitch Modulation Depth)
ピッチに掛かるLFO全体の振幅を調節します。
HLFO AMD(Hardware LFO Amplitude Modulation Depth)
音量に掛かるLFO全体の振幅を調節します。
HLFO PMS/AMS-Ctrl(Hardware LFO Pitch/Amplitude Modulation Sensitivity)
MIDIch毎に、LFOの感度をコントロールチェンジ経由で制御できます。ピッチ、音量それぞれについて以下の入力信号を選択できます。
MIDI経由で操作するには
OPMタイプのパッチが選択されているMIDIchにて以下のデータを転送します。
OPN系音源のクロックレートは7.9872 MHzに固定されます。これはYM2608の標準的な周波数で、他のOPN系音源では、実際の動作クロックが異なる場合がありますが、その場合はYM2608における7.9872 MHz相当の周波数に自動的に設定されます。
OPNのハードウェアLFOは、OPMと同様、オペレーターの周波数または音量を変調する機能を持ちます。周波数は8段階で、波形はサイン波です。
HLFO Freq(Hardware LFO Frequency)
LFOの周波数を選択します。
HLFO PMS/AMS-Ctrl(Hardware LFO Pitch/Amplitude Modulation Sensitivity)
OPMと同様です。
MIDI経由で操作するには
OPNタイプのパッチが選択されているMIDIchにて以下のデータを転送します。
Rhythm Total Level
OPN-Rhythmタイプの音色の音量を設定します。
MIDI経由で操作するには
OPN-Rhythmタイプのパッチが選択されているMIDIchにて以下のデータを転送します。
OPNAモジュールの場合のみ設定できる項目です。
SSG Volume
SSGパートの現在の音量が表示されます。ここでは設定値の変更は出来ません。設定値を変更する場合は、[Home]>[Settings]>[OPNA Module Settings]>[SSG Volume]の値を変更してください。
ADPCM Samples
ADPCM用DRAMに読み込んでいるサンプルを管理します。音色を作る::OPNA-ADPCMエディタ::ADPCMファイルを読み込むを参照してください。
OPL3のクロックレートは14.32 Mhzに固定されます。これはYMF262の標準的な周波数で、他のOPL系音源では、実際の動作クロックが異なる場合がありますが、その場合はYMF262における14.32 Mhz相当の周波数に自動的に設定されます。
OPL3は音量、ピッチそれぞれに1系統のハードウェアLFOを持ち、オペレーターの周波数または音量を変調する事ができます。周波数は、音量LFOは3.7Hzに、ピッチLFOは6.1Hzに固定されており、変更することはできません。ピッチに適用したい場合は、パッチエディタ上でオペレーターの「VIB」、音量に適用したい場合は「AM」をOnにしておく必要があります。
Vibrato Depth
ピッチLFOの全体の振幅を設定します。
Amp Mod Depth
音量LFO全体の振幅を設定します。
OPL3は、2オペレーター音色、4オペレーター音色、リズム音色とで発音スロットを共有しています。2オペレーター音色だけの最大同時発音数は18音ですが、4オペレーター音色を1音発音する毎に2音分を消費します。リズム音色を使用すると、常に3音分を消費します。通常は発音スロットは必要に応じて確保されますが、4オペレーター音色やリズム音色のために使用する音数が決まっている場合は、必要な数に固定しておくと、予期しない発音の途切れや発音数の不足を防ぐことができます。
Reserve RYT-Ch
OPL3-Drumのタイプの音色の発音ボイスの確保方法を設定します。「Auto」は、リズム音色は2オペレーター音色の発音ボイスと共有し、必要に応じて確保されます。そのため、ドラム音色は、他の音色の発音によってかき消される場合があります。「Fixed」が選ばれていると、リズム音色の発音のために常に発音スロットを確保します。これによって、2オペレーターの最大同時発音数は3音減りますが、ドラム音色が2オペレーター音色によってかき消されることがありません。
Reserve 4op-Chs
4オペレーター音色の発音のために常時確保するボイス数を設定します。「Auto」では、4オペレーター音色と、2オペレーター音色の発音スロットは共有され、必要に応じて動的に確保が行われます。それ以外では、指定した音数分の4オペレーター音色の発音スロットが常時確保されます。例えば「6」に設定した場合は、2オペレーター音色の最大同時発音数が12音減り、4オペレータ音色用に常に割り当てられます。4オペレーター音色を使用しない場合は「0」に設定すると、発音スロットを確保しません。
Second Voice Priority
擬似4op音色の発音時のop3,4の発音優先度を変更します。
MIDI経由で操作するには
OPL3タイプのパッチが選択されているMIDIchにて以下のデータを転送します。
OPLLのクロックレートは3.58 Mhzに固定されます。これはYM2413の標準的な周波数です。
Reserve RYT-Ch
OPLL-Drumのタイプの音色の発音方法を設定します。「Auto」は、リズム音色は2オペレーター音色の発音ボイスと共有し、必要に応じて確保されます。そのため、ドラム音色は、他の音色の発音によってかき消される場合があります。「Fixed」が選ばれていると、リズム音色の発音のために常に3音分を確保します。これによって、2op音色の発音数は6音になりますが、ドラム音色が他の発音によって消音される事を防ぐ事ができます。
SPCモジュールに読み込んでいるサンプルを管理します。音色を作る::SPCエディタ::サンプルデータを管理するを参照してください。
SPCモジュール全パートのドライ音の音量を設定します。
SPCモジュール全体のパンニングを設定します。
全体のL出力とR出力それぞれの位相極性を設定します。
エコー音量を設定します。
エコー出力のパンニングを設定します。
エコーのL出力とR出力それぞれの位相極性を設定します。
エコーエフェクトのディレイ時間を設定します。16ms増加させる毎に、サンプルを読み込み可能なRAMが2048バイトずつ減少する事に注意してください。また既に多くのサンプルが読み込まれている場合は、空き容量に応じて、設定値が制限されます。その場合、サンプルをアンロードするなどして、空き領域を確保してください。
エコーエフェクトのフィードバック量を設定します。負数に設定すると、フィードバック成分の位相が反転されます。
(帯域毎のGainとPhaseを設定する。FIRフィルタは正規化される。)
MIDI経由で操作するには
SPC-PCMタイプのパッチが選択されているMIDIchにて以下のデータを転送します。